女子で2大会連続の五輪出場に挑む坂本花織(21=シスメックス)が苦難の1カ月半を明かした。

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「正直、ファイナルがなくなって気持ちがすごくダウンしてしまい、調子が不安定になってしまい、その上、体調も崩してしまったので、1カ月半くらいの間にいろいろあったんですけど…」と切り出した。

2連覇を飾った11月のNHK杯から約1週間に風邪をひき、1週間ほど寝込んだという。腹筋、背筋の筋肉が落ちたと感じる中で、練習を再開。出場が決まっていたGPファイナル(大阪)を目標にすることで気力を持たせていたが、新型コロナウイルス禍の影響で開催がかなわなかった。「調子を上げていたのに、またストーンと落ちた」と精神面の影響が大きい中、練習でもジャンプなどが決まらない時期があった。

ただ、「やっと調子がここまで戻ってきたので、後は本番でしっかりやるだけ」と、この日は言った。

会場は世界選手権やジャパンオープンで経験があり、「氷の感触はあまり変わらなかった。感触を確認してからというのはだいぶ省けた」と前向きな要素もあった。「誰よりも(北京五輪に)出たいという気持ちは強いと思う。その気持ちが緊張で弱ってしまいそうな自分の背中を押してくれたら良いなと思います」。そう勝負をにらんだ。