東京五輪の卓球男子団体で銅メダルを獲得した張本智和(18=木下グループ)が来春、早大人間科学部(通信教育課程)に進学することが24日、分かった。

現在は日大高(横浜市)に通い、20日に合格通知を受けた。早大生として3年後のパリ五輪を目指す。

関係者によると、張本は進学しても大学の卓球部には所属せず、現在と変わらずプロ卓球選手として活動する予定。新型コロナウイルスの感染が落ち着けば世界ランキング5位の張本の場合、年間で頻繁に海外ツアーの転戦がある。加えて国内のTリーグもあるため、日程的にも大学の卓球部に所属するのは困難だ。

張本は出身地仙台で幼少期から英会話や学習塾に通い、文武両道を心がけてきた。特に小学6年までは母凌(りん)さんが「一に体(健康)、二に勉強、三に卓球」という教育方針を重んじ、登校前の約30分間と下校後の約1時間30分間は必ず勉強を課し、卓球練習はその後だった。仙台在住時代は地元の雄、東北大への進学を夢見ていたが、卓球で世界一を目指し上京した今、私学の雄である早大進学を選択した。

同学部の卒業生にはフィギュアスケート男子で五輪2連覇の羽生結弦がいる。同じ仙台市出身の羽生は東北高(同市)から進学し、早大在学中にソチ五輪で同種目アジア男子初の金メダルを獲得した。

張本もパリ五輪で日本卓球史上初のシングルス金メダルを見据える。学科は人間環境科学科。日本卓球界のエースは早大から世界の頂点を目指す。

◆張本智和(はりもと・ともかず)2003年(平15)6月27日、仙台市生まれ。家族は元選手でコーチの父宇さんと、95年世界選手権中国代表の母凌さん、両親が98年に中国・四川省から仙台へ移住。14年春に国籍変更。18年1月の全日本では男女を通じ史上最年少の14歳208日で初優勝。同12月、ワールドツアーグランドファイナルでも最年少優勝。175センチ。血液型O。