大本里佳(25=ANA)はメダルには手が届かなかったものの、4位に健闘した。一番端の第1レーンでのレース。最初50メートルを2番手でターンすると、100メートルを3番手で折り返し、150メートルでは4番手。上位3人との差はなかなか縮まらなかったが、最後まで粘って2分10秒01でフィニッシュした。

大本は「10秒台を割ったらメダルがあるかもしれないと思っていた。あとのことは考えず、この種目に集中して取り組んだ。1レーンだったので、周りを見ることなく自分の泳ぎに集中できた」と納得の表情を浮かべた。

3月の国際大会日本代表選考会、4月の日本選手権と「思うような記録が出ず、正直不安だった」と明かす。それでも今大会では、予選からレースを重ねるごとにタイムを縮め、「シーズンベストを3本更新でき、納得いくレースができた」。

東京オリンピック(五輪)にはリレー種目で出場したものの、悔しさを味わった。だからこそ今回、個人種目で世界のトップにぶつかったことは自信につながる。「世界と戦うことをあきらめなくてよかったと思うし、誇りに思う。この経験を今後の人生に生かしていきたい」。24年パリ五輪へ、さらに実力をつけていく。