体重別の女子5人制で環太平洋大が3位に入った。大会3連覇の東海大に準決勝で1-2の惜敗となったが、主将の古賀ひより(4年)が中堅戦で相手キャプテンの立川桃(4年)に開始42秒、内股で一本勝ちと気を吐いた。

準々決勝の山梨学院戦でも、合わせ一本で2-0のベスト4進出に貢献した古賀は「平成の三四郎」と呼ばれた1992年バルセロナ五輪(オリンピック)男子71キロ級の金メダリスト古賀稔彦さんの長女。環太平洋大の総監督も務めていた父の指導を胸に、最終学年で3位に押し上げた。

女子57キロ級の愛娘は、先月の全日本強化選手選考会(講道館)で準優勝。全日本柔道連盟の女子B強化選手に選ばれた。生前に授かった「うまくいかなくて当たり前」の言葉を大事にチームをまとめ、全国大会でも仲間を引っ張った。

稔彦さんは昨年3月に53歳で亡くなった。次兄の玄暉(23=旭化成)は今年4月の全日本選抜体重別(福岡)男子60キロ級で2連覇。24年パリ五輪を目指しており、きょうだいで刺激を与え合っている。【木下淳】