ソフトボール女子日本代表の上野由岐子投手(40=ビックカメラ高崎)が日米対抗(8月6~8日、福島市と横浜市)を欠場する見通しとなった。31日、群馬・高崎市内で合宿中の宇津木麗華ヘッドコーチ(59)がオンライン取材に応じ、出場の可能性について「ゼロです」と明言した。

ただ「ベンチには入って経験を伝えてもらいたい」と後進育成に期待。「選手としてまだまだ続けていくつもりなので、今年は無理をさせたくない。去年は多くのけがを抱えながら頑張ってくれた。次もし何かあれば2度と(プレー)できなくなってしまう可能性もある」とも気遣った。

2日前には日本協会が「コンディション不良による調整遅れ」で、この合宿に参加しないことを明らかにしていた。

日米対抗は3連戦。金メダルに輝いた昨夏の東京五輪以来1年ぶりの国内での国際試合となる。新主将の内藤実穂は「(山田恵里前主将から)内藤らしく、と言っていただいた。何か変えるつもりはないけど、経験を伝える番だと思っている。(有観客には)お客さんの前でプレーできることが楽しみ。福島、横浜、そしてファンの方々にソフトボールの楽しさ、魅力を伝えられたら」と話した。

7月に米アラバマ州バーミンガムで開催されたワールドゲームズでは、決勝で米国に2-3で敗れた。五輪の借りを返される準優勝も、直前合宿の中止など調整が難しかった中では一定の結果を出した。

その中で、大会を通じて計2試合分に登板した新エース候補の後藤希友も取材に応じ「誰からも頼られる存在になることが理想」と新星日本代表を引っ張っていく覚悟を示した。

6、7日は福島県営あづま球場、8日は横浜スタジアム。13年ぶりの金メダルを獲得した会場に宿敵の米国を迎え撃つ。【木下淳】