4大大会最多20度の優勝を誇る男子テニスで元世界ランキング1位のロジャー・フェデラー(41=スイス)が15日、現役引退を表明した。ロンドンで23~25日に開かれる大会が最後になる。自身のツイッターには「過去3年間はけがや手術が私の挑戦だった。かつての状態を取り戻すため、懸命に取り組んできたが、限界だった」と現在の心境を記した。

スイス・バーゼル出身。8歳からテニスを始めた。03年ウィンブルドンで4大大会初優勝。09年全仏オープンを初制覇し、男子6人目の生涯グランドスラム。04年2月から08年8月まで史上最長の237週連続で世界ランキング1位となり、通算302週も史上最多だった。4大大会通算20勝は、好敵手として同時代を戦ってきたラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に続く歴代3位。

近年はけがに苦しみ、20年2月には右膝を手術。6月には再手術を受けて、その後シーズンを全休していた。昨年のウィンブルドン選手権ではベスト8も、8月に3度目の右膝手術を受けた。以来、大会出場からは遠ざかっていた。