V1女子のトヨタ車体所属で旭川出身の舟根綾菜(20)が、Vリーグで初めて地元北海道に凱旋(がいせん)出場を果たした。ピンチサーバーとして第1セットから途中出場するなど1得点を挙げた。チームはデンソーを下して3連勝。「地元で試合ができることはなかなかない。成長した姿を見せられたかな」と笑みをこぼした。

旭川永山南中を卒業後、春高で全国優勝5度、荒木絵里香や木村沙織らの日本代表を輩出した強豪、東京・下北沢成徳に進んだ。高校1年の時にはU17日本代表として、アジアユース女子選手権に出場。昨シーズンからこのチームでプレーしている。

北海道で試合をするのは中学3年の夏以来だった。普段は本拠地を置く愛知で過ごしているため「雪に出会えてウキウキしています」と興奮気味。この日は両親と祖父、中学時代の監督やチームメートも観戦に訪れていた。「応援に来てくれたので、力を発揮して恩返しができるように頑張りました」と勇姿を見せた。

4日のデンソーとの試合は、今年最後の公式戦になる。「ピンチサーバーとして、空気や流れを変えるために(コートに)入れてもらっていると思う。役割をしっかりして貢献できるように」と気を引き締めた。【山崎純一】

◆舟根綾菜(ふなね・あやな) 2002年(平14)5月15日、旭川市生まれ。旭川永山南中3年の時に北海道選抜として全国都道府県対抗中学大会に出場。下北沢成徳を経て、21年からトヨタ車体に加入。ポジションはアウトサイドヒッター。血液型O。182センチ。