史上初の4回転半ジャンプ成功者イリア・マリニン(18)が110・36点で首位発進した。過去6年間、北京五輪王者のネーサン・チェンが君臨してきた全米王者の称号へ、会心の演技を披露した。

冒頭の4回転ルッツ-3回転トーループは踏み切りから着氷までがスムーズな動きで、大きく加点を稼ぐ。4回転トーループ、後半のトリプルアクセルに、難しいポジションのスピン、ステップシークエンスまでハイレベルで滑り抜いた。拳を振り下ろすガッツポーズで快哉(かいさい)を叫ぶと、得点表示には驚いたように口を開けて喜んだ。

2位には復帰戦となったジェイソン・ブラウン(28)が100・25点。冒頭の表情から世界観を作り出し、たっぷりと時間を使って滑りだしていく。4回転はないが、表現面などを示す演技構成点を49・84点まで積み上げて大台に乗せた。

樋渡知樹(23)が85・43点で3位につけた。