世界ランク2位の小田凱人(ときと、東海理化)が4大大会を初制覇した。

世界ランキング1位のアルフィー・ヒューエット(25=英国)を6-1、6-4のストレートで撃破。17歳33日での4大大会優勝は、男子シングルスで史上最年少の快挙となった。大会後の世界ランクは、2位から史上最年少での1位浮上が確定。4大大会同種目28勝で今年1月に現役引退した国枝慎吾さん(39)の後継者が、大きな1歩を踏み出した。

小田の試合後の一問一答は次の通り。

-勝利の瞬間の感情

「(優勝を)いざ目の前にした時にいろんな感情が芽生えたが、それをあえて押し殺して考えすぎず、常にこの1点を取ると思ってやっていた。最後の瞬間に一気に(感情が)はじけた。本当に最高の一日だった」

-第2セットはヒューエットが盛り返した

「(相手が)徐々に調子が上がっていたのを感じていた。自分のミスが増えたが、感情はほぼ揺らぐことなく、絶対できると言い聞かせながらやっていた」

-バックハンドがさえていた

「もともと苦手。よくバックに集められて負けたが、練習して逆に武器に変わりつつある。相手のフォアと打ち合っても怖さを感じなくなった」

-病気を乗り越えて夢をかなえた

「乗り越えるべき壁ではなかった。自分の中ではプラス。(車いすテニスは)障害がなければできないスポーツ。何か頑張ることが一つできれば(病気が)武器に変わる。(自分のように)骨肉腫にかかった特に少年少女には、そんなに悪いことではないとプレーや発言で伝えたい」

◆放送 全仏オープンテニスはWOWOWで連日生放送。WOWOWオンデマンドでもライブ配信される。