シニアデビューは「鶴」で舞う。

昨年末の全日本選手権で6位に入り、今季さらなる活躍が期待される吉田陽菜(17=木下アカデミー)が、「結構、動画を見たり、鳴き声を聞いたりしました」と笑顔で答えた。

世界的振付師ローリー・ニコルさんに依頼した新フリー。「曲名は分からないけど、日本の鶴をイメージしたプログラムです」と珍しいテーマ設定が成されていた。曲調は「和」を想起させるが、ニコル氏の「鶴」という提案に、意欲的な挑戦を決めた。

フィギュアスケートでは「白鳥の湖」が王道になるが、同じ鳥類でも鶴は珍しい。ポーズもイメージを取り入れており、「何個かお気に入りのポーズはあるんですけど、ステップシークエンスでこういうポーズがあるんですけど、それが自分の中では1番お気に入りです」と振り付けを実演してみせた。

シニアデビューで、グランプリ(GP)シリーズは第1戦スケートアメリカ、第4戦中国杯の2試合に出場する。「最初1戦だと思っていたので、2戦いただけた時はすごいうれしかった。しっかりそのチャンスを無駄にしないように頑張ろうっていう気持ちになりました。イメージはジュニアグランプリとは全然違うので全く想像できないんですけど、すごい楽しみです!」。鶴のように舞い、さらに高く飛び上がる。