大会史上最多の21回の優勝を誇る旭化成が完全復活をアピールする。今年は1万メートルの27分台が4人と、常勝を誇った90年代並みの好素材がそろった。1区候補は新人ながら27分台ランナーの深津卓也(23)だが、アテネ五輪1万メートル代表の大野龍二(25)も復調次第で1区の可能性も十分。問題は日本選手のみの旭化成がインターナショナル区間の2区をどうしのぐか。この2区で1分半前後の後れは計算しないといけない。

 もっとも3、4区には大西智也(23)岩井勇輝(28)という27分ランナーで、“追いかける”走りを得意とする選手が控えている。後半が向かい風となる5区は佐々木悟(25)が濃厚。アジア大会マラソン代表の佐藤智之(29)も調子次第で3~5区の主要区間候補になる。宗猛監督は「4区が終わって先頭が見えたら優勝争いができる」と、21世紀初の頂点を見据えた。