日本の伝統とラグビーが融合した開会式が、プロジェクションマッピングを用いて華やかに行われた。味の素スタジアムのグラウンド中央に、プロジェクションマッピング専用の約70メートル四方の特別シートを設置。海や山などを表現した15の神々による神の舞から始まり、戦いの舞台となる全国12の会場が映像とともに紹介された。

歌舞伎役者の市川右団次、市川右近親子による連獅子の舞踊や和太鼓の演奏、220人による阿波おどりなども花を添えた。式中盤には、高さ約6メートルの富士山の模型が登場。出場20カ国のチーム紹介の映像や、過去のW杯の名シーンなどが投影された。

終盤になると会場が暗転。激しい音とともに、無数の雷が富士山を襲って破壊した。派手な演出で登場したのが、ニュージーランドのW杯2連覇に主将として貢献したリッチー・マコウ氏。ワールドラグビー殿堂入りを果たした伝説的プレーヤーの登場に、会場の興奮は最高潮に。両手で優勝杯「ウェブ・エリス・カップ」を頭上に掲げて、大観衆をさらに盛り上げた。

最後にはワールドラグビーのビル・ボーモント会長があいさつ。開幕を今か今かと待ち受けるファンの前で「もう待つのは終わりました。みなさんで最高のワールドカップにしましょう」と声高々に宣言。約1カ月半にわたる熱戦の火ぶたが切られた。

◆W杯1次リーグ順位決定方法 各組上位2チームが決勝トーナメントに進出する。勝ち=4点、引き分け=2点、負け=0点の勝ち点制で争う。4トライ以上、7点差以内の敗戦には、それぞれボーナスポイント1点が加算される。勝ち点が並んだ場合は(1)直接対決(2)得失点差(3)トライ数差(4)得点数(5)トライ数で決着。ここまで並んだ場合、前回は世界ランキング上位チームが上位だったが、今回は抽選となる。