<大相撲春場所>◇13日目◇23日◇大阪府立体育会館

 関脇鶴竜(26=井筒)が12勝目を挙げ、来場所の大関昇進へ大きく前進した。鶴竜は大関琴奨菊(28=佐渡ケ嶽)に上手出し投げで完勝し、昇進の目安とされる直前3場所合計33勝に王手をかける32勝目をマークした。

 昇進問題を預かる日本相撲協会の鏡山審判部長(元関脇多賀竜)は、千秋楽の25日に昇進問題を協議する会議を審判部で開く意向を示し「当選ではないが、選挙でいえば“当確”がついた。内容は申し分なく、もう大関相撲だ。(昇進を)だいぶ手繰り寄せただろう」と話した。

 5場所連続の関脇となる鶴竜は、最近6場所で5度目の2桁勝利。横綱白鵬(27=宮城野)を2場所続けて破っている。昨年11月の九州場所後に稀勢の里(25=鳴戸)が直前3場所合計32勝で大関へ昇進したケースもあり、鶴竜の安定感を高く評価する審判部内では目安の「3場所33勝」にこだわらない意見が多い。