<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇27日◇愛知県体育館

 関脇豪栄道(28=境川)が、大関昇進を確実にした。

 大関琴奨菊(30=佐渡ケ嶽)を寄り切り、12勝目。日本相撲協会で昇進問題を預かる審判部は、千秋楽の一番で豪栄道が勝った場合、昇進を諮る理事会の開催を北の湖理事長(元横綱)に要請する方針を示していた。大阪出身の大関誕生は、前乃山(引退時は前の山)以来44年ぶりになる。

 昼に師匠の境川親方(元小結両国)から審判部の方針を聞いたという豪栄道は「一生懸命やるしかないと、その気持ちだけでした。自分らしい相撲が取れたと思います」と振り返った。

 昭和以降最長の14場所連続で関脇に在位している豪栄道は春場所で12勝、夏場所で8勝。直近3場所で32勝となり、大関昇進の目安となる33勝に近づいた。伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は「(審判部の)みんなで話をした。今後も強くなる余地があり、昇進があってもいい」と話していた。

 豪栄道今場所は2横綱2大関を撃破。5度目の殊勲賞も獲得し、三賞は11回目で現役単独最多となった。