<バレーボール:全日本高校選手権:仙台商2-0県岐阜商>◇5日◇1回戦◇東京体育館

 男子で、10年ぶり出場の仙台商(宮城)が県岐阜商(岐阜)にストレート勝ちを収め、初戦突破を果たした。千葉伸次監督(47)の長男で期待のルーキー剛大(1年)は力強いジャンプサーブを決めるなど活躍した。

 全国デビューとなった仙台商・千葉剛大が、躍動感あふれるプレーでチーム10年ぶりの全国勝利に貢献した。1年生で唯一の先発入り。第1セットでいきなりジャンプサーブを決めるなど、序盤から流れを引き寄せた。剛大は「サーブが決まってよかったが、もっとスパイクを打ちたい。トスを上げてもらえるようにしないと」と満足はしていないが、父でもある千葉監督は「初めての全国でサーブを打てるだけでもたいしたもんだね」と目を細めた。

 夢を実現した。中学3年だった昨年、千葉監督と「春高」の会場・東京体育館を訪れた。試合を観戦しながら、父に「来年はここで活躍するんだぞ」と言われたという。剛大は「高校生になったら、このあこがれの場所でプレーしたい」と決意を固め、仙台商に入学。1年生ながらレギュラーの座をつかんでみせた。剛大は試合後、「父に言われたことが現実にできてうれしい。幸せです」と笑顔を見せた。

 この日のストレート勝ちで、目標とする16強入りへ1歩近づいた。今日6日の2回戦は、4日の練習試合で勝利している上越総合技術(新潟)が相手だ。千葉監督は「今日は練習通りできたし、精度も上がってきているが、まだまだミスも多い。しっかりと戦いたい」と気を引き締めた。【成田光季】