思いも寄らぬ返答に一瞬、戸惑った。阪神高山の話だ。6日ヤクルト戦の試合後、久々に取材させてもらう機会があった。1番打者として開幕6試合を終え、1打席目は5打数4安打1四球。間違いなく虎の先制攻撃に弾みをつけている存在で、そんな原稿を書かせてもらおうと思ったのだが…。口をついて出るのは反省の弁ばかりではないか。

 「積極的にというのは1打席目に一番強く思っています。ただ、2打席目以降もそれを続けないといけない」「3、4、5、6番があれだけ高い打率を残しているのに、なかなか点を取れていない。それは僕の責任だと思う」。もちろん、言わされてのコメントではない。本心を包み隠さず言葉にした印象だ。

 取材時点で高山は打率2割7分6厘、出塁率3割4分4厘。期待値を考えれば納得とはいかないまでも、責められる数字ではない。それでも本人の満足度はすこぶる低い。100点満点の80点を取った時、「合格点を取れた」と考えるか「100点まで20点も足りない」と考えるか。おそらく高山は後者なのだろう。自らに課すハードルの高さを日々上げていく。いち社会人として、10歳下の若虎から学ぶべき点は少なくない。【阪神担当=佐井陽介】