山形城北が酒田光陵に競り勝ち、春の東北大会初出場を決めた。初戦から4連投の2年生左腕エース鈴木琢磨が8安打11奪三振で1失点完投した。

 山形城北の鈴木琢が初戦から計501球(4試合=31回)を1人で投げ抜き、昨秋に続く東北大会出場を決めた。勝ち越し後の8回から3人ずつに打ち取った鈴木琢は「大会前からエースのプライドを持って1人で投げるつもりでした」と主戦の仕事を果たした。

 前日23日の準決勝(鶴岡東戦)は計161球を投じ、9安打7失点(自責2)。味方失策も絡み、9回表に2点差リードを逆転された。だが増井文夫監督(49)は「うちの大黒柱」と、この日も迷わず起用。「捕手のリードにも助けられたが、気持ちでカバーしていた。もっと精神的にタフになって経験を生かしてほしい」とエースとしてさらなる成長を期待した。

 陵東中からの先輩・上松野聖主将(3年)も後輩左腕を援護した。7回裏2死一、三塁から右越えに決勝の適時打。県大会4試合連続の2安打で、15打数8安打6打点、打率5割3分3厘の大当たりだ。上松野主将は「(前日逆転負けは)悔しかった。(鈴木琢を)援護したかった」と話した。昨秋の東北大会は八戸学院光星(青森)に1-3で初戦敗退。鈴木琢と上松野主将は「光星にリベンジしたい」と口をそろえた。【佐々木雄高】