日本が、決勝で米国と対戦したが1点差の惜敗で惜しくも初優勝を逃した。
先発した佐藤世那投手(3年=仙台育英)が3回に失策と2安打で2点を先制された。5回から2番手のマウンドに上がった上野翔太郎投手(3年=中京大中京)が5イニングを1安打無失点に抑え流れを作ると、6回に2番津田翔希内野手(3年=浦和学院)の適時打で1点を返したが、あと1点及ばなかった。
【関連記事】
- 米国に敗れ2位となり、じっと中腰のままグラウンドを見つめる清宮(撮影・加藤哉)
日本1-2米国
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
米国 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
日本 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
【米】プラット、ギャレット、ジェファーソンローソン
【日】佐藤、上野
<1回表 アメリカ>
日本先発は仙台育英・佐藤。
1番 マッカロー いきなり四球を与える。
2番 モニアク 初球バントを試みるがファウル。2球目からはヒッティングに切り替えたが、フォークを見逃し追い込まれる。内角低めに131キロフォークが決まり、空振り三振。
3番 バクスト 右中間に落ちるかという打球にセンターのオコエが反応し猛ダッシュ。追いつきグラブの先でキャッチするスーパープレーに甲子園が沸く。
- 1回表米国1死一塁、オコエはバクストの中飛をランニングキャッチ(撮影・加藤哉)
4番 アムダイティス 三遊間を破るヒットで2死一、二塁。
5番 プラット 外角高め、ボール球の141キロ直球で空振り三振。
- 雨の中、力投する日本先発の佐藤(撮影・河野匠)
<1回裏 日本>
アメリカ先発は190センチ近い長身左腕のプラット。
1番 杉崎 初球打ちで強い打球を放ったが、投ゴロに倒れる。
2番 津田 外角変化球にタイミングが合わず空振り三振。
3番 勝俣 初球打ちのゴロを二塁手が弾いたが、落ち着いてさばき二ゴロ。
佐藤世那フォーク全開!3者三振
<2回表 アメリカ>
6番 ストップ 143キロのストレートで空振り三振。
7番 ベンソン 2球で追い込み、外角低めへの133キロフォークで空振りを奪い3球三振。
8番 クインタナ 130キロ真ん中低めへの130キロフォークで空振り三振。この回3者三振。
<2回裏 日本>
4番 清宮 変化球2球で追い込まれると、外角いっぱいの直球に手が出ず3球三振。
5番 平沢 高く打ち上げキャッチャーファウルフライ。
6番 オコエ 外角へのチェンジアップにタイミングが合わず空振り三振。
アメリカが2点先制
<3回表 アメリカ>
9番 ラザフォード 138キロの外角直球に逆らわず中前へヒット。
1番 マッカロー 一塁へ犠打成功。1死二塁。
2番 モニアク フォークを引っかけ投ゴロに打ち取るが二塁走者を挟もうと投げた三塁送球がワンバウンドの悪送球に。その間に走者が生還し先制のホーム。打者走者は二塁へ。
- 3回表米国1死二塁、佐藤(左)はモニアクの投ゴロを三塁へ悪送球し失点する(撮影・加藤哉)
3番 バクスト 外角低めへの134キロフォークで空振り三振。
4番 アムダイティス 右前に打ち上げた打球にライト勝俣が必死に飛び込むが、わずかに及ばずヒット。二塁打となり2点目を許す。
- 3回表米国2死二塁、勝俣は打球に飛び込むも捕球できず適時打とする(撮影・河野匠)
5番 プラット 中飛に倒れ3アウト。
<3回裏 日本>
7番 伊藤 外角チェンジアップに泳がされ空振り三振。
8番 篠原 外角低めいっぱい、際どいコースへの136キロ直球で見逃し三振。
9番 郡司 138キロの外角直球を打ったが、平凡な中飛に倒れる。
日本はここまで1人の走者も出せていない。
<4回表 アメリカ>
6番 ストップ 死球で出塁。
7番 ベンソン バントを試みるが、失敗し三邪飛に倒れる。
8番 クインタナ 三遊間を破るヒットで一、二塁。
9番 ラザフォード 初球打ちは高く上がった中飛。
1番 マッカロー 左飛に打ち取り3アウト。
<4回裏 日本>
1番 杉崎 高めから落ちてくる119キロチェンジアップを待ちきれず空振り三振。
2番 津田 138キロの内角直球に詰まり遊飛。
3番 勝俣 日本がようやくチーム初ヒット。120キロのチェンジアップを引っかけ一塁へゴロとなったが、一塁手の手前でバウンドが大きく変わり打球は右前へ。勝俣はその間に二塁を陥れる。
- 4回裏日本2死、勝俣は右翼線二塁打を放つ(撮影・加藤哉)
4番 清宮 113キロの大きな変化球で空振り三振。チャンスを生かせなかった。
2番手上野が気迫のリリーフ
<5回表 アメリカ>
日本は2番手の中京大中京・上野がマウンドへ。
2番 モニアク 胸元への直球でバットをへし折り、投ゴロに打ち取る。
3番 バクスト 初球打ちは左飛。
4番 アムダイティス 膝元への137キロ直球で空振り三振。
- 5回から登板した上野翔太郎(撮影・奥田泰也)
<5回裏 日本>
5番 平沢 快音は響いたが高く上がって中飛。
6番 オコエ 追い込まれてから120キロのチェンジアップをしっかり我慢して中前へクリーンヒット。
最初のけん制にオコエが飛び出し、二塁手前でタッチアウト。
- 5回裏日本無死一塁、オコエは一、二塁間に挟まれアウトになる(撮影・加藤哉)
7番 伊藤 外角低め、118キロのチェンジアップに泳いで空振り三振。
<6回表 アメリカ>
5番 プラット 外角へ逃げていく117キロのチェンジアップで空振り三振。
6番 ストップ 外角いっぱい138キロ直球で見逃し三振。
7番 ベンソン 初球打ちの鋭いライナーは中堅オコエがランニングキャッチ。
いぶし銀、津田が流し打って1点返す
<6回裏 日本>
8番 篠原 ここまで日本攻撃陣が手を出していたチェンジアップを冷静に見極め、粘って四球。初めて先頭バッターが出塁。
9番 郡司 バントを試みるが、空振りなどで追い込まれる。3バントを狙ったが内角低め直球を見逃し三振。
1番 杉崎 外角チェンジアップを上手く拾い、ライト線へ二塁打。1死二、三塁とチャンスを広げる。
2番 津田 2球目を米国バッテリーがパスボール。三塁走者篠原が果敢にホームを狙ったが、間一髪タッチアウト。
しかし、なおも2死三塁で津田が外角へ沈むチェンジアップを引きつけ、流し打ってライト前タイムリー!1点を返す。
- 5回裏日本2死三塁、津田は右前適時打を放つ(撮影・加藤哉)
3番 勝俣 詰まりながらも中前へ運び、2死一、二塁。
4番 清宮 ボテボテの二ゴロが内野安打になり、2死満塁!
5番 平沢 一、二塁間へ痛烈なゴロを放ったが、一塁手がなんとかキャッチ。投手も素早いベースカバーで3アウト。
<7回表 アメリカ>
8番 クインタナ フルカウントから138キロのストレートで空振り三振。
9番 ラザフォード スライダーを引っかけさせ二ゴロ。
1番 マッカロー 詰まった打球は中前へ落ちるポテンヒット。
2番 モニアク 初球打ちはセンターのオコエが正面キャッチ。
<7回裏 日本>
6番 オコエ 高いバウンドのゴロをピッチャーのプラットがジャンプして好捕。投ゴロとなる。
1アウトを取ったところで投手交代。2番手の左腕ギャレットがマウンドへ。プラットは一塁へ入り、バクストが一塁から三塁へ。三塁のクインタナが退いた。
7番 伊藤 粘ったが最後は二ゴロ。
8番 篠原 力なく三邪飛に倒れる。
<8回表 アメリカ>
3番 バクスト フルカウントから胸元への直球で見逃し三振。
4番 アムダイティス 直球で押し込んで二飛。
5番 プラット 外角へのチェンジアップで泳がせて遊飛に打ち取る。
<8回裏 日本>
9番 郡司 カウント3-1から、直球を弾き返し中前ヒット!代走船曳が送られる。
1番 杉崎 送りバントをきっちり決めて、1死二塁。
アメリカは3番手の右腕、ジェファーソンローソンが登板。
2番 津田 140キロ台後半の直球を上手く流し打ったが、右翼ファウルゾーンで滑り込みながら好捕される。
3番 勝俣 高めボール球の147キロ直球に手が出てしまい、空振り三振。
<9回表 アメリカ>
代走の船曳に代わり堀内が入って捕手。
6番 ストップ ストレートの四球。
7番 ベンソン チェンジアップでタイミングを外し、捕邪飛に打ち取る。
8番 ジェファーソンローソン 2球目がワンバウンドになると、一塁走者が飛び出し。捕手堀内がすかさず一塁送球すると、二塁手津田がするりするりとカバーに入りタッチウアウト!ジェファーソンローソンもスライダーで見逃し三振に斬った。
<9回裏 日本>
4番 清宮 149キロの外角ストレートを初球打ちしたが、高く上がった遊飛に倒れる。
5番 平沢 150キロ、148キロと内外角への直球で追い込まれる。最後は変化球に詰まり、ショート前への小フライに倒れる。
6番 オコエ 初球は外角いっぱい150キロでストライク。外角ボール球のカーブに空振りし、追い込まれる。最後は外角直球を打ちそこね、二ゴロ。
- 米国に敗れ2位となった日本チームは整列してグラウンドに一礼する(撮影・加藤哉)
<日本スタメン>
1(左)杉崎
2(二)津田
3(右)勝俣
4(指)清宮
5(遊)平沢
6(中)オコエ
7(一)伊藤
8(三)篠原
9(捕)郡司
先発P=佐藤
- 雨天で試合開始を遅らせる中、ベンチで明るい表情のオコエ(左から4人目)ら(撮影・加藤哉)
<米国スタメン>
1(二)マッカロー
2(中)モニアク
3(一)バクスト
4(捕)アムダイティス
5(投)プラット
6(遊)ストップ
7(右)ベンソン
8(三)クインタナ
9(左)ラザフォード
<日本メンバー>
【監督】
30 西谷 浩一(45=大阪桐蔭)
【コーチ】
31 仲井 宗基(45=八戸学院光星)
32 島田 達二(43=高知)
【投手】
11 佐藤 世那(3年=仙台育英)
12 成田 翔(3年=秋田商)
15 高橋 樹也(3年=花巻東)
16 小笠原慎之介(3年=東海大相模)
17 上野翔太郎(3年=中京大中京)
18 高橋 純平(3年=県岐阜商)
19 森下 暢仁(3年=大分商)
20 勝俣 翔貴(3年=東海大菅生)
【捕手】
9 伊藤 寛士(3年=中京大中京)
22 郡司 裕也(3年=仙台育英)
27 堀内 謙伍(3年=静岡)
【内野手】
1 平沢 大河(3年=仙台育英)
2 津田 翔希(3年=浦和学院)
3 清宮幸太郎(1年=早実)
5 宇草 孔基(3年=常総学院)
6 杉崎 成輝(3年=東海大相模)
10 篠原 涼(3年=敦賀気比)
【外野手】
7 豊田 寛(3年=東海大相模)
8 オコエ瑠偉(3年=関東第一)
21 船曳 海(3年=天理)
【リーグ戦の順位決定方法】
勝敗数で並んだ場合は(1)直接対決(2)得失点率差(3)得失点率差-自責点率差(4)チーム打率(5)コイントスの順で順位を決定する。1次リーグで対戦したチーム同士の試合の成績は、2次リーグにも持ち越す。
【1次リーグ結果】
A組 1位日本(5勝0敗)2位米国(4勝1敗)3位オーストラリア(3勝2敗)
B組 1位韓国(5勝0敗)2位キューバ(4勝1敗)3位カナダ(3勝2敗)
【U18W杯】
1次リーグはA組(日本、米国、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、チェコ)B組(キューバ、台湾、カナダ、韓国、イタリア、南アフリカ)に分かれ、各組上位3チームが2次リーグに進出。2次リーグでは別組の上位3チームと対戦し、1次リーグの勝敗を加えた総合成績により決勝、3位決定戦(ともに9月6日・甲子園)を行う。高校日本代表が出場するのは04年(準優勝)12年(6位)13年(準優勝)に次ぎ4度目。