風速10メートル以上の強風に、舞い上がる砂ぼこり。集中力が切れたのは、昨秋の全道覇者の方だった。今春のセンバツで準優勝した東海大四が、札幌啓成に初戦敗退。現校名で最後の大会は、あっけなく終わってしまった。
2回、2つの失策で先制点を許したところから、嫌な予感はあった。粂裕太主将(2年)は「『落ち着け』と言いながらも落ち着かなくて、変な雰囲気を変えられなかった」。1-2で迎えた4回1死一、三塁。ゴロを処理した納口大樹一塁手(2年)の一塁走者へのタッチは空振り、内野適時安打に。さらに満塁の後、押し出し四球と失策で、この回4点を失った。
3失策すべてが、失点につながった。「守備を強化してきたけど、状況判断が出来ていなかった」と大脇英徳監督(40)。試合前のシートノックで4番酒本永遠(とわ)右翼手(2年)が左手首を痛め、プレーボール直前にオーダー変更を余儀なくされるなど、アクシデントもあった。
粂は来春、センバツ準優勝旗を手に、1人で甲子園へ戻る。「先輩たちに『秋は当たり前のことが出来るチームが勝つ』と言われていたのに…。実力が、はっきりした。しっかり練習して、春と夏につなげたい」。悔しさを胸に刻み、来年「東海大札幌」として新たなスタートを切る。【中島宙恵】

