盛岡大付・望月直也内野手(3年)がトヨタ自動車硬式野球部に内定したことが、28日までに分かった。同部に高卒内野手が入部するのは12年ぶり。すでに同部の田中大次郎監督から「体を作って早く活躍できるように」と言葉をかけられた望月は「期待に応え、出来るだけ早く貢献したい。トヨタ自動車を(都市対抗で)優勝させたい」と、新たな目標に胸を膨らませた。

 走攻守そろった遊撃手としてプロ入りを目指したが、今秋のドラフトでは指名されなかった。2年夏には岩手県決勝で花巻東エース大谷翔平から2安打を放つなど活躍し、甲子園出場。13年春のセンバツでは、初戦安田学園戦で8回裏に勝ち越し左中間ソロ。盛岡大付にとっての甲子園初ホームランで、創部以来10度目の挑戦で甲子園初勝利を引き寄せた。

 ドラフト後、さまざまな進路を検討した末に決まった縁に関口清治監督(36)は「最高の場所に巡り合わせてもらった」と喜ぶ。「まだ(プレーが)全体的に粗い。もう1回鍛え直してもらって、3年後指名される選手になって欲しい」とエールを送った。

 現在は自動車教習所に通いながら、木のバットで練習を続ける。レベルの高い選手が集まるほうが「スリルがある」と望月。厳しい環境で一から自分を鍛えていく。【高場泉穂】

 ◆望月直也(もちづき・なおや)1995年8月9日、横浜市生まれ。小2から野球を始め、南瀬谷中では「瀬谷ボーイズ」でプレー。盛岡大付では1年秋からベンチ入り。12年夏、13年春と2季連続で遊撃手として甲子園出場。高校通算本塁打は42本。右投げ右打ち。178センチ、77キロ。血液型O。家族は両親と兄、弟。