マウンドで受けた悔しさは、マウンドで晴らす。楽天松井裕樹投手(20)が9日、コボスタ宮城で練習を行った。先発投手の練習日だったが休日返上で汗を流した。練習終盤ではマウンドに上がり、投球練習。与田剛投手コーチ(50)が打席に立って球筋を確認し、助言を行った。5日のロッテ戦で1点リードの9回に登板し、自己ワーストの6失点。投げ込みで嫌なイメージを振り払い、今日10日からの西武戦(コボスタ宮城)で汚名返上する。
先発投手だけが行う休日練習に、半袖半ズボン姿の守護神はなぜかマウンドにいた。グラウンド整備が行われる横で、松井裕は腕を振った。重いボールを受けたミット音が響く。右打席に立った与田投手コーチが「うおっ!」と驚き、思わずのけぞるほどの威力だった。約30球。「ストレートを25球も続けてピッチングしたのはキャンプ以来です!」。異例の投げ込みが行われた。
忌まわしいイメージを振り切るためだった。5日のロッテ戦。1点リードの9回から登板した。1死を取り、勝利まではあと2死。だが四球から崩れた。清田に同点打を浴び、井口に勝ち越し打。そして中村には3ランを許し、自己最悪の6失点で今季初黒星を喫した。悔しさの残るマウンドでの投球で「コボスタであまり良い結果が出ていない。その空気感を変えたい。良いボールを投げられたし、そういうイメージでいきたい」と心のモヤモヤを吹き飛ばした。
フォーム修正の意味もある。与田投手コーチは自らバットを持ち、誰よりも近くで球筋を確認した。時にうなずき、時に驚いた。修正点を問われ「体重移動です。左足から右足に乗せるタイミングや力感。下半身が合わないとリリースポイントも合わない」と下半身の使い方を挙げた。今季はここまで良い球、悪い球がハッキリしていると分析。調子の波をなくすための練習だった。「打席に入ってやっぱり怖かった。力のある球を投げる」と左腕の力を、身をもって体感した。
ミニキャンプのような練習を行った松井裕は「セットポジションでの投球は良かった。マウンドでの悔しさはマウンドで晴らす? そうですね。失敗した次を大事にしないと」とあらためて気合を入れた。もう失敗は許されない。悔しさをバネに大きくなる。【島根純】



