<楽天4-3ソフトバンク>◇22日◇Kスタ宮城
ソフトバンクにとって仙台はやはり「鬼門」なのだろうか。昨季は2勝8敗と大苦戦した杜(もり)の都で、2年越しの3連敗。借金生活に逆戻りし、06年5月23日以来、700日ぶりとなる「4位」転落だ。王監督は小久保、松中の本塁打による3得点に終わった打線を敗因に挙げる一方、先発のパウエルをこう評した。「パウエルはやらんでいい点をやりすぎたな。彼にしては、らしい投球じゃなかった」。パウエルにとっての「因縁の対決」が勝敗を分けた。
3度目の光景だった。2点ビハインドの3回。2死からパウエルは山崎武の腰付近に死球をぶつけた。山崎武、パウエルがともに声を荒らげ、間合いを詰めた。両軍選手がベンチから飛び出す、一触即発のムード。伏線はあった。過去にもパウエルは2度、山崎武に死球を当て、右手を骨折させたこともあった。「神経質?
それはなかっただろう」と杉本投手コーチ。だがパウエルは直後に連打を浴び、3点目を失った。
1点差で迎えた7回1死の第4打席は、カウント2-3からの直球が外角に外れた。パウエルはここで降板したが、2番手小椋が打たれ、失点は4となった。そのうち3得点は山崎武。「ピッチングとしては内角を攻めなければいけないし、攻めたことで彼(山崎武)が怒ったとして、やめるつもりはない。野球の一部だから仕方ない」。結果的に走者なしから山崎武へ与えた四死球が、重くのしかかった。
敵地ではMK砲アベック弾が出た試合は18戦全勝という神話を築いていたが、初めて記録したこの仙台で、その神通力もうせた。「パウエルも2度目だし、今度は自分の投球ができるだろう。いずれにしても打線だな。点が入らんな。得点圏に走者は行くんだが」と王監督は最後に首をかしげた。この仙台では何かが起こる。【中村泰三】




