南国で復活の足場を固める。9月に腰の手術を行いリハビリ中の巨人高橋由伸外野手(34)が20日、1月の自主トレを来年も沖縄で行う考えを明かした。07年から続く沖縄トレ。温暖な気候はリハビリに最適だ。「(来年も)行こうと思っている。そこでフリー打撃までできるようになれば」と具体的プランを掲げた。

 着実に前進している。9月15日の手術から2カ月余り。18日に定期検査を受け、順調な回復が認められた。この日も川崎市内のジャイアンツ球場で個別メニュー。午前8時過ぎにランニングを開始した。手術直後は階段の上り下りにも慎重になったが、冷え込むグラウンドを走り込み大量の汗を流した。「やることが増えてきた」と話すとおり、キャッチボールの距離は約50メートルまで伸びた。ロングティーでは「半分以上の力。(腰の)可動域を広げないと」と振り込んだ。さらに、スパイクを履き5メートルほどのショートダッシュ。腰に直接、負荷のかかるメニューを黙々とこなした。

 リハビリの仕上げともなるのが、沖縄での自主トレだ。来年1月時点でフリー打撃まで再開できれば、2月の宮崎キャンプでの実戦復帰が見えてくる。「いずれ壁はくる。徐々にいければいい」と1歩ずつ進めていく。真摯(しんし)にリハビリに取り組む姿勢に、若手も共感。今年1月に続き中井、隠善らが沖縄トレ参加を希望した。高橋由は「何か得るものがあると思ってくれるのかな。来てもらって構わないよ」と歓迎した。若手とともに土にまみれ、復活の青写真が完成する。【古川真弥】

 [2009年11月21日8時21分

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