<阪神4-3横浜>◇27日◇京セラドーム大阪

 今度はサヨナラ弾だ!

 阪神城島健司捕手(33)が横浜戦の延長11回、日本復帰1号となる劇的サヨナラ本塁打を放った。26日の開幕戦でも3安打4打点で勝利の立役者となっており、今季のキーマンが連日の大活躍。自身10年ぶり3本目のサヨナラアーチは、球団52年ぶりという開幕から2試合連続逆転勝利をもたらした。

 スラッガーの本能が目覚めた。延長11回、金本と新井が倒れた2死無走者。城島が2ボールから木塚の124キロ高めスライダーをたたいた。美しい放物線を描いた打球は左中間に着弾した。移籍後初本塁打は、劇的なサヨナラ弾。ヘルメットを高く放り投げ、仲間が総出で待つホームにヘッドスライディングした。

 「競った展開で延長で打ててちょっと鳥肌が立った。2死だったので高めのボールを思い切り振ろうと」と振り返った。「野球選手はただ自分の打撃を1年間やればいいわけじゃない。逆に今日のように勝手に打てるケースの方が少ない」。捕手として鋭い戦術眼を持つ。打席では2ストライクまでフルスイングして、その後は右打ちなど柔軟に対処する。ただ延長11回は制限が一切なかった。

 その集中力には手本がいる。昨季までマリナーズで4年間一緒だったイチローだ。城島は「向こう(米国)では雨の中断で2時間半ぐらいは当たり前。イチローさんなんかベンチ裏で寝ている。それで起きてきて普通に打つ。オレも眠れるものなら眠りたいよ。オレは集中力が続かんけんね」と振り返ったことがある。不世出のバットマンと過ごした日々は、大きな財産になっている。26日の開幕戦では3安打4打点。普段は使わないインターネットで確認したイチローから「連絡いただきました」と城島。太平洋を挟んでいても、きずなはつながっている。

 連日の爆発で、横浜を粉砕して開幕2連勝。城島と同じ33歳の捕手でパ・リーグ時代に対戦が多い横浜橋本は「対策は練っているけど、その上をいかれる。また練り直さないと」と険しい顔。開幕ダッシュを公言する真弓監督は「もう言うことない。せっかくだから3連勝でいきたい。興奮する試合が続いているが、明日もいきたい」と話した。

 城島は「気分がいいですよ、そりゃあ。他の選手どうこうよりも自分がやっぱり気分がいい。チームのことを考えるほどできた人間じゃないので」と照れ隠しに笑った。【益田一弘】

 [2010年3月28日8時59分

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