夢の250発打線だ!

 ソフトバンクに6日、ドリーム打線プランが浮上した。既に、三塁手松田宣浩内野手(26)の外野守備練習を本格化。このオプションにより、数通りのオーダー編成が可能となる。超攻撃型なら松中信彦(36)とロベルト・ペタジーニ(38=韓国LG)の両外野手が並ぶオーダーも実現する。01年にリーグ初の「30発カルテット」で打ち立てた203本塁打の球団記録更新も夢じゃない。チームは首位再浮上を目指し7日から西武3連戦。ここで勢いづけ、昨年優勝した交流戦(12日開幕)に突入する。

 ファンもしびれる、夢の豪快打線だ。現在、助っ人オーティズが本塁打キング独走の12発、ベテラン小久保も8発をマークするなど打線は絶好調。チーム本塁打数は42(6日現在)で、リーグダントツトップを走る。これに、現在2軍調整中の松中、ペタジーニ、田上が加わる夢の「257発打線」の完成が現実味を帯びてきた。

 5日までオリックス戦が行われた京セラドームでの試合前練習。三塁の松田が左翼の位置につき、外野守備練習を繰り返した。井出外野守備走塁コーチは松田の外野起用について「可能性がゼロではないということ。準備だけはしておく」と説明。これにより三塁を争う松田と李■浩との併用が可能になるが、そればかりでない。

 7日からの西武3連戦後、12日からは3連覇を狙う交流戦がスタートする。現在2軍再調整中で、交流戦からの復帰が濃厚な松中はDHでの起用が基本となる見込み。だがDHのない試合でも松田が外野を守ることでオーティズが三塁、松中が左翼に回ることが可能となる。松中自身も「状況を見ながらですが、就くと思います」と、7日以降の2軍戦での外野守備に前向きな姿勢を見せた。

 さらに忘れてはいけないのが、6月以降の実戦復帰が見込まれる新助っ人ペタジーニの存在だ。松中とDHを争う形になるが、シーズン40発以上を放った実績を持つ両者がともに万全の状態なら、出場機会を失わせることはもったいないが、左翼に松中が入れば併用も可能だ。

 また不振で2軍調整中ながら、降格後8試合で3本塁打を放っている昨季チーム本塁打王の田上がマスクをかぶれば超攻撃型オーダーが完成する。スタメン9人のシーズン最多アーチの合計は257本塁打。プロ通算なら1314発にもなる。“超攻撃的”オプションではあるが、秋山監督はキャンプ中からオーティズに三塁守備練習もやらせているだけに「夢打線」の可能性は、決して低くはない。

 01年、チームは小久保(44本)松中(36本)城島(31本)井口(30本)の「30発カルテット」で、203本の球団記録を打ち立てた。圧倒的な攻撃力を前面に7年ぶりリーグ制覇へ。ファンの夢も膨らむ。※■は木へんに凡

 [2010年5月7日11時6分

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