<中日10-0阪神>◇8日◇ナゴヤドーム

 虎の救世主、打が桜井なら、投はメッセンジャーだ!

 阪神ジェイソン・スタンリッジ投手(31)が背中の張りの影響から先発間隔を開けることが分かった。代わりにローテーションの柱になるのがランディ・メッセンジャー投手(28)で、10日広島戦(マツダ)の先発から中4日で15日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)とフル回転する方針。今ロード唯一の勝ち星を運んできたメッセがメシアになる。

 今季初の4連敗を喫した虎に、新たな不安材料が噴出していた。「夜王」の名をほしいままにし、ローテーションの柱だったスタンリッジが背中のハリを訴えていた。前回は3日巨人戦(東京ドーム)に登板。5回3失点で2敗目を喫し、自身の連勝も「6」でストップした。その後は中4日でこの日の中日戦に先発予定だったが、患部の大事を取って回避。代役の小嶋が先発した試合の前はダッシュを行わず、キャッチボールなど軽めの調整で練習を切り上げた。

 「前回は違和感を感じながら投げた。背中にハリがあるけど、もう大丈夫。今は全然走っていないけど、これから走っていこうと思う」

 本人の前向きな言葉を信じれば、重症ではなかったことが救いだ。山口投手コーチも「痛かったらキャッチボールもできないやろ」と軽症を強調した。9日の練習でブルペン投球を再開する予定。経過が順調であれば14日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)での先発が濃厚だ。

 とはいえ、“病み上がり”の右腕に過度の負担はかけられない。ここで頼りになるのがメッセンジャーだ。4日に東京ドームの巨人戦で7回2失点と好投し、3勝目。先発転向後、4戦で無傷の3連勝と好調をキープした。盟友スタンリッジの緊急事態を受け、今週はフル回転を期待される。10日の広島3連戦初戦(マツダ)に中5日で先発後、そのまま中4日で15日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)に先発予定。大役を力に変え、虎投を力強くけん引する。

 広島の2戦目は久保、3戦目は鶴がそれぞれ中5日と間隔を詰めて先発する予定。13日からのヤクルト3連戦は中5日で下柳が先陣を切り、スタンリッジが十分な間隔を開けて2戦目。6連戦の最後はメッセンジャーが締めるもくろみだ。勢いと体調を総合的に判断して5投手で回す緊急ローテーション。リリーフ陣も総動員で悪い流れを食い止めるしかない。

 [2010年8月9日11時16分

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