早くも沢村ショーだ。巨人のドラフト1位ルーキー沢村拓一投手(22=中大)が2月28日、都内での「2011年NPB新人研修会」に参加し、講師で元ニッポン放送アナウンサーの深沢弘氏(75)に話し方と内容を絶賛された。壇上でともにスピーチした日本ハム斎藤佑樹投手(22=早大)よりも高評価を受け、完勝した。2日の西武戦(東京ドーム)で先発として投げ合う大石達也投手(22=早大)には、積極的に話し掛けて自分のペースに持ち込み、“前哨戦”を制するなど、独壇場だった。
最速157キロを誇る直球以上の切れ味だった。沢村は、深沢氏によるインタビューで、セ・リーグ代表として壇上へ。初のキャンプを終えた感想を聞かれ「プロに入って右も左もわからない状態で、素晴らしい先輩方にいろんなことを教えてもらえて勉強になりました」とハキハキ答えた。プロでの覚悟は何かと聞かれると「人間なのでいいときも悪いときもあると思います。悪いときも練習して困難に立ち向かっていきたい」と、模範解答ともいえる答えをした。
「緊張したので、若干カミカミでした」と苦笑いで振り返ったが、話のプロのハートをしっかりつかんだ。深沢氏は、話し方に関しては先に問答した日本ハム斎藤と「甲乙つけがたい」と評価したが、内容では沢村に軍配を上げた。「2人ともよかった。特に沢村くんは完璧。今までで内容は沢村くんが一番。とりつくろった言葉ではなくて、本音で話していた。だから内容に深みがある。斎藤くんは少し用心深いところがある」と大絶賛した。
もう1人のライバルには速攻で先手も打った。2度目の休憩に入り、2列後ろに座っていた大石の元に歩み寄った。2日に先発で激突する相手だ。積極的に話しかけ「投げるの?
って聞いて『投げるよ』と言ってたので、じゃあ楽しみだね、というぐらいの会話ですよ。軽くジャブを入れておきました」とニコニコしながら明かした。「巨人の打線はえぐいよって言われました」と話した大石へ先制攻撃だった。
ドラフト4位の小山雄輝(22=天理大)とともに進んで最前列の真ん中に座った。積極的な姿勢は、巨人の選手として、社会人としての自覚からだった。約4時間の講義を終え「メディアの方を通じていろいろなことを伝えるのもプロの仕事。ファンの方にしっかり見ていただけるように話し方も接し方もしっかりやっていきたい」と締めくくった。一見“剛”のイメージのある沢村。知的なイメージの強い佑ちゃん。それを払拭(ふっしょく)するほどの、スマートな一面を見せた。【斎藤庸裕】



