<中日1-1阪神>◇16日◇ナゴヤドーム

 中日森野将彦内野手(32)が通算1000本安打を放った。6回、第3打席でルーキー左腕榎田から左前打。141キロ直球を逆らわず流し打ち、プロ野球263人目となる節目の記録を達成。通算1093試合、3911打席目での到達だった。

 ファンも知っていた。左前で打球が弾むと、ひときわ大きな歓声が起きた。森野は一塁ベース上で花束を受けるとヘルメットを取り返礼。「ナゴヤで打てたのは良かった」と少しだけ表情を緩めた。8回、直後の第4打席で強烈な右前打。余韻に浸る間もなく1001本目を放ってみせた。1000本安打については「まわりから、いろいろ言ってもらえますが、ボクとしてはスンナリと通過点にしたい」と話していた。言葉通り、早くも次なる1歩を踏み出した。

 個人記録、タイトルへのこだわりは見せない男だ。広角に打ち分ける技術、センスを持つ。だが「流し打ってばかりいると、勝負を決められるボールを強く打てず、試合を決められなくなる可能性がある」と、今季は形を崩さず鋭いスイングで振り切る理想型を追い求める。バットでチームをけん引する選手会長。節目の試合は延長11回の末、引き分けに終わった。手放しで喜べるはずはなかった。

 「勝ち試合なら良かったんですが…。これからも1打席に1本打てるよう、大事に打席に立っていきたい。相手どうこうより、自分たちの野球ができるようにしないと」

 気持ちも新たに再び安打を積み重ね、勝利を追い求めていく。【八反誠】

 ▼通算1000安打=森野(中日)

 16日の阪神2回戦(ナゴヤドーム)の6回、榎田から左前安打を放って達成。プロ野球263人目。初安打は97年8月29日のヤクルト22回戦(ナゴヤドーム)でブロスから。