セコム、当てますか-。DeNAからFA移籍してきた巨人村田修一内野手(31)が15日、鹿児島・奄美大島での合同自主トレを公開した。東京ドーム右中間席には、ミスターこと長嶋茂雄終身名誉監督(75)の笑顔が写るセコム株式会社の看板がある。昨季まで本拠地の横浜スタジアムでは、シューマイで有名な「崎陽軒」の右中間席看板を目標にしていたという村田は、統一球導入後初の「看板直撃弾」をたたき込み、ホットコーナーを守り抜く決意を示した。
村田にとって、これ以上の“あいさつ”はないだろう。東京ドーム右中間席には、長嶋終身名誉監督が写る「セコム」の看板がある。今季も変更はない予定で、推定距離135メートル以上。村田は「そんな遠い所にあるの!」と驚きつつ、こう続けた。「方向的に長嶋さんの方を意識しながら打撃ができればと思う。横浜スタジアムでも(右中間席の)崎陽軒のシューマイ(の看板)を狙っていたんで」。統一球導入元年の昨季、東京ドームの看板直撃弾はゼロ。「あまり期待しないで下さい」との言葉とは裏腹に、本塁打アーチストの血が騒ぎ始めた。
巨人ファンを少しでも早く安心させたい気持ちが強い。07年から2年連続で本塁打王を獲得するなど、クリーンアップを任せられる大型三塁手なのは周知の事実。それでも「他球団の4番でしたし『あいつを取って良かったな』と言ってもらえる選手になりたい」と言う。だからこそ、ド派手な“ミスター弾”で「やっぱり村田なら大丈夫」との安心感を与えたい考えだ。
“セキュリティー”強化のために、努力は惜しまない。夕食は米抜きで野菜を食べるなどし、現在の体重はシーズン中に近い約94キロと、昨年同時期より約6キロ減。この日は雨天で室内練習だったが、軽快に鋭いスイングを連発した。技術的にはレベルスイングを心掛けるべく、昨季終盤から構えのグリップ位置を下げる新打撃フォームに着手。「長距離砲と言われるからには、今年は何とか30本塁打は達成したい」と言えるほど、手応えを強めている。
「優勝したい」との一心で、巨人入りを決めた。巨人の三塁を引き継ぐことにも「足を動かさずにグローブだけで捕球に行くこともあると思うので“全身グローブ”で頑張る」と宣言。全身全霊をささげ、ミスターら先人から受け継ぐ巨人のホットコーナーを守り抜く覚悟だ。「『村田の決断は良かった』と言ってもらえる1年にしたい」。男村田が豪快なアーチと体を張った守備で、日本一への安心を保障します-。【浜本卓也】
◆村田の方向別本塁打
左翼へ引っ張ったのが90本で最多だが、右中間へ26本、右翼へ48本と、村田は広角に打つことができる。昨年は20本のうち右中間2本、右翼5本。統一球で本塁打が減った昨年のプロ野球は逆方向への1発が激減し、流し打ちの本塁打は村田の7本が両リーグ最多だった。東京ドームでは9年間で通算22本記録し、右中間へ3本、右翼へ6本打っている。



