日本ハム糸井嘉男外野手(31)が21日、代理人を伴い、札幌市内の球団事務所で2度目の契約更改交渉に臨んだが保留した。代理人交渉初回ということで条件提示もなく、球団では10年オフのダルビッシュ以来となる越年が決定。「納得するまで?

 そうですね。あとは任せています」と話し、滞在わずか1時間で帰路に就いた。

 東京との往復航空券を特典予約しようとしたが、手続きが間に合わず「遅れマイルやった」と苦笑いすると、待ち合わせ時間に代理人が遅刻し「まさかの代理拒否!?」とソワソワ。事務所到着から糸井ワールド全開で周囲を笑わせたが、交渉は深刻な状況だ。

 6日に1000万円増の年俸2億円(推定)プラス出来高の提示を保留。球団では前回交渉後、評価を再考したが「(年俸に)変化はない」(島田球団代表)という。一方、急きょ代理人となった吉田朋弁護士(38)は「今年の成績の評価として、低いと感じている。普通に正当に評価してほしい」と“抗戦”の構えだ。

 吉田弁護士は03年オフ、巨人から日本ハムへのトレード後にポスティング移籍を希望してもめた「入来問題」で代理人を務めていた。球団にとっては、交渉がこじれた前例のある因縁?

 の相手との“再戦”。島田代表は「見通しは見えない。途中から代理人を使うと、代理人の方も何か結果を残さないと、納得しづらいというのはあると思う。でも球団としては(最初から)しっかり評価している。平行線をたどるのでは…、という予測はある」と厳しい表情を見せた。

 今後はメールや電話でのやりとりを進めながら、両者の溝を埋めていくことになるが、長期化することは必至。一向に、先は見えていない。【本間翼】