コウスケ、かかってこい!

 球界最年長の中日山本昌投手(47)が26日、阪神入りが決まった福留孝介外野手(35=ヤンキースFA)に挑戦状をたたきつけた。来季の開幕ローテーション入りを目指す大ベテランは「プロ野球人生の晩年の楽しみになる」と元チームメートとの対戦を熱望。早ければ、開幕2カード目となる4月2日阪神戦(京セラドーム大阪)でガチンコ勝負が実現する。

 福留の阪神入りに、47歳山本昌の目は輝いていた。「何となくだけど、こういう風に攻めるのかなというのはあるよ。ただでさえ阪神戦は気合が入るけど、余計そうなる。僕の晩年の楽しみになる」。知らせを聞いて頭に浮かんだのは福留攻略法。真剣勝負が楽しみでしょうがない。

 福留が中日に入団した99年から9年間、共にプレーした。鮮明に覚えているのが、06年9月30日の阪神戦(甲子園)だ。福留が勝ち越し打を放ち、山本昌自身は10勝目をマークした。2位阪神の連勝がストップし、首位中日が優勝へと加速。天王山となった試合だ。

 「オレの投げる試合はよく打ってくれた。だから、あの時も不思議とコウスケが打ってくれると思ってた」。福留が08年に海を渡ってからも、オフには山崎を交えてゴルフをする仲。3日前にはあるパーティーで隣の席になり「もうすぐ決まります」と明かされた。かわいい後輩の日本球界、しかも同一リーグへの復帰は何よりも刺激になる。

 今季はキャンプ前から高木監督に吉見との開幕投手争いをあおられた。今月中旬にハワイで名球会のイベントに参加した際、指揮官から「来年は(開幕は)ないから」と冗談とも本気ともとれる宣告を受けた。ただ「強がりでもそこを目指さないと」。開幕ローテーション入りという絶対目標は変わらない。レギュラーシーズンで昌VS福留の真っ向勝負が実現するのは、早くて来年4月2日。竜党に、見逃せない対決がまた増えた。【桝井聡】