<DeNA6-2広島>◇11日◇横浜

 連勝ストップ、おまけに最下位転落だ。4試合連続で2桁安打を放っていた広島打線が6安打2得点と奮わず、DeNAに完敗。3番ルイス、4番エルドレッドの主軸2人で8打数無安打だった。ルイスについて野村謙二郎監督(46)は「中日戦を判断材料にする」と今日12日からの中日3連戦を最終テストの場にすると明言。勝てる集団を求め、甘えは許さない。

 球場をあとにする野村監督は、覚悟を決めていた。ルイス、エルドレッドの2人が足を引っ張る形となった。特に3試合で13打数1安打と低迷する新外国人ルイスに対して、今日12日からの中日3連戦を見極め期限として設定した。

 野村監督

 まだ(カードが)1回りしていない部分もあるだろうから、次の中日戦を判断材料にしたいと思う。

 序盤から嫌なムードが漂った。1回、好調の1番菊池が右前打、続く丸が四球を選び、いきなり今季初先発小杉を畳みかける用意が整った。打線好調の中で、DeNA戦2試合で9打数1安打と当たりが止まっていたルイスに、ベンチはバントのサインを出した。だが、決められずに追い込まれると、強攻策に転じた。その結果は、最悪の三ゴロ併殺打。最低でも右打ちで進塁打という意図も見られなかった。

 野村監督

 バントのサインを出したけど失敗。打線も良い感じだし、1点よりもということで、信じて打たせていくことにした。でも、引っ張ってほしいところでも、引っ張れない。

 悪夢は1度だけではない。3回、先頭の丸が二塁打で出塁。再びルイスで強攻したが、左飛に倒れ進塁させることもできず。続くエルドレッドが空振り三振で、丸が盗塁死。完全に歯車がかみ合わなくなった。

 ポイントゲッターになるはずの2人がことごとくチャンスをつぶし、新井打撃コーチも珍しく「3、4番やね」とあきれかえった。得点圏ではルイスが18打数1安打、エルドレッドが15打数2安打と沈黙を続けている。4番打者は「見ての通りだよ」と首をかしげる。ナゴヤドームでは昨季2勝6敗1分けとただでさえ苦しんでいる。鬼門を突破するには、2人の奮起が不可欠だ。【鎌田真一郎】