<阪神2-5中日>◇12日◇甲子園
この秋風、寒すぎないか。阪神は1引き分けをはさんでの4連敗で、貯金はついに1桁台の9まで目減りした。この間の得点は1点、6点、2点、2点でこの日も2点止まり。7日に引退を表明してから勝ち星なく、この日は出番までなかった桧山進次郎外野手(44)が、停滞する打線にカツを飛ばした。1番に西岡を戻し、3番新井貴、5番マートンの改造打線も実らない和田監督も嘆くばかり。誰か、何とかしてくれ~ブルブルッ。
勝てない甲子園で、また負けた。ホームが遠い甲子園で、また2点だった。阪神の失速が止まらない。5カード連続での負け越し。1カ月後のクライマックスシリーズで対戦するかもしれない中日に、3試合連続で2得点だ。1引き分けを挟んでの4連敗。地元でのふがいなさに「神様」がカツを入れた。
桧山
このままではアカン。この試合は能見の2ケタ勝利がかかっていたし、前日はメッセンジャーの最多勝争いの意味もあった。個人のタイトル争いといっても、投手の場合はチームの勝ちに関係する。残り約1カ月、最後まで緊張感を持っていかないと。
7日に引退表明した。やり残したことを問われ「日本一」と即答、断言した。後輩ナインも「花道を」と決意を新たにしたはずが、皮肉にもなぜかそこから勝てない。「それを考えると心苦しいよね」。試合前には坂井オーナーがベンチ裏を訪問。「温かい言葉を掛けてもらいました」と直々のねぎらいに感謝した。前日11日は左足に死球。「痛いとかそんなことは言っていられない」と22年間の集大成へモチベーションは高い。
3点を追う8回。中日浅尾から2死満塁と攻めてネクストに登場した。甲子園のボルテージが上がったが、結局、柴田の三振で出番はなかった。
ヒットは出る。1番西岡の猛打賞を含めて9安打。攻撃が3人で終わったのは1回と4回だけだった。残り7イニングで得点圏に進めたが、野手の適時打が出ない。2回は大野の暴投で同点。5回は投手能見の右前打で追い付いた。5回はなおも2死一、二塁で俊介が左飛。7回1死二塁、8回は1死一、二塁、9回も1死一、二塁…。意地の一打は生まれなかった。
和田監督
この3試合は2点、2点、2点。これがずっと続いている。誰か、この壁を打ち破らないと。現状で言うと、投手がピシャーと抑えないと勝てない得点力になっている。
虎将の嘆きも止まらなかった。8年ぶりのリーグ制覇は絶望的。9月に入るとCSを見据え、打線改造を重ねる。前日11日から1番西岡に3番新井貴、7番に柴田を置くが、つながらないのは変わらない。打てない不安はベンチで伝染する。エースのはずの能見まで、ふがいない投球で連敗を止められなかった。
和田監督
ここにきて、こんな苦しみ方をするとは思わなかった。これも野球やし、全員で前を向いていくしかない。
残り20試合。最後に訪れた今季最大の危機だ。もう、巨人の背中なんて見えなくなった。気付けば3位広島と8ゲーム差。現実的に2位は安泰だが「もしかして」を連想させるダメ虎っぷりである。野球には流れがある。長いシーズンにも流れがある。「壁」を打ち破らないと、尻切れ虎になってしまう。【近間康隆】



