虎は逆転Vへの歩みを止めない。13日の首位獲りはならなかったが、阪神藤浪晋太郎投手(20)が再び巨人との差を詰めてみせる。今日14日、今季初となる巨人戦マウンドに立つ。

 登板前日から東京ドームを盛り上げた。試合前練習でキャッチボールやダッシュで汗を流すと、左翼の守備につきフリー打撃の打球を追いかけた。背面捕球やスライディング捕球を披露。藤浪の華麗なプレーに、左翼スタンドの虎党から拍手が湧いた。7回終了後、予告先発がセンタービジョンで発表されると、歓声が起こった。

 昨年8月4日の東京ドームでの同戦は、6回無失点で白星を挙げた。「(東京ドームでの登板は)1試合だけで何とも言えない。いつもと同じ。相手をしっかりと抑えること。それだけに集中したいです」。本塁打が出やすい球場だけに「ソロは仕方がない」と割り切っていく。重要なのは宿敵に主導権を渡さないことだ。

 最接近したが一夜明け、チームはまた1歩後退。ただ、藤浪は昨年から続き、8月は7戦5勝0敗と無敗を誇る。調子を上げてきた夏男が、逆転優勝へ再スタートとなる白星を挙げてみせる。【宮崎えり子】