「世界のマサ」になる。来年8月に50歳になる中日山本昌投手(49)が26日、都内でゲストとして招かれた日本記者クラブの会見に登壇。メジャー記録も破る50歳勝利のニュースを全世界に配信することを誓った。50歳での140キロ計測にも意欲満々だ。この日は「NPB

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 2014」に出席。最年長登板&最年長勝利の特別連盟表彰も受け、誓いを新たにした。

 球界のレジェンドが語ったのはずっと胸にしまっていた夢だった。今季はプロ野球の最年長勝利記録を更新。来季はジェイミー・モイヤー(元マリナーズ)が持つ49歳5カ月のメジャー最年長勝利の塗り替えが期待される。8月生まれだから1勝でもすれば“世界一”。そんな話題に振られてうれしそうに笑った。

 「一応、世界記録なんですよね。そうなったらあの頃、チームメートだった選手にオレがまだ頑張ってるっていうことが伝わるかな。伝わったらうれしい。同窓会もやってみたい。英語でなんていうのか知らないけど(笑い)」

 頭に思い浮かべたのは26年前。プロ5年目、まだ昭和だった1988年の野球留学だ。当時、中日が業務提携していたドジャースと同じベロビーチでキャンプを行い、留学としてそのまま米国に残った。「5カ月で150イニング投げた」という異国での体験が、50歳まで現役を続ける礎になった。

 「あれから会ったのはデーブ・ハンセン(元阪神)とブライアン・トラックスラー(元ダイエー)の2人だけ。他の選手にも会いたいな」。“世界記録”の更新や50歳勝利となれば、全世界に偉大な記録が配信されることは間違いない。そうなれば、元チームメートに近況を伝えることが出来る。それをきっかけに海を越えての同窓会が実現するかもしれない。

 手応えもある。10月に右目網膜剥離の手術を受けたが、プレーには問題ないほど回復した。鳥取での自主トレでは60メートルの遠投も開始した。「来年も140キロくらい出るんじゃないかな。しっかりしたものを出せれば若い子にも負けない。5勝はしたい」。著名な政治家や経済人が会見を行ってきた特別な場で堂々と活躍を宣言。来季は「MASA」の名前が世界に広がる。【桝井聡】