阪神福留孝介外野手(37)が9年ぶりのゴールデングラブ賞を狙う。来季日本球界12年目を迎える名手が、中日時代の06年以来、5度目の名誉をつかみに行く。

 今季、右中間コンビを組んだ大和が同賞を初受賞した。「逆に大和が選ばれなければ、だれが選ばれるのかと思う。12球団NO・1だと思う」と絶賛。ベテランの域に達した福留も、大和に負けない。「選ぶ人の問題だから」と笑いならが「ただ、勝負にはなると思うよ」と自信をのぞかせた。12年に宮本慎也氏(日刊スポーツ評論家)が41歳11カ月で三塁手部門で受賞。38歳を迎える福留も可能性は十二分にあるだろう。

 献身的な守備で数々の失点を防いできた。「守ることの重要性は常に意識している。守備には準備も経験も出る。投手に安心感を持ってもらえるように、フライの捕り方1つでも気にして、考えて」と細心の注意を払っている。前日5日、契約するミズノ社の会議では来季使用するグラブの変更を注文。ポケットの部分を中心に寄せ、捕球後、送球への動作をよりスムーズにするよう工夫した。名手がレベルアップして、チームを助ける好守を連発する。【宮崎えり子】