DeNA中畑清監督(59)の口から意外なネーミングが飛び出した。25日、ドラフト1位指名した日本生命・柿田裕太投手(21=松本工)への指名あいさつで大阪入り。柿田をタレントに例えると?

 と聞かれると「花咲かじいさんだな。帽子をかぶせたら、そんな感じじゃない?」。納得顔でうなずくと「枯れ木に花を咲かせましょう!」と続けた。

 初めて会って顔つきが気に入ったようだ。到着するなり「おまえ、写真よりいいな、顔」と絶賛。「新聞で見たら、そんなでもないと思ったけど実際会うと全然いいね。かわいい雰囲気で、やさしそうな顔をしているけど、目の奥にしっかりしたものを持ってる」。日本の民話に出てくる心優しい老人を思い浮かべつつ、目力に魅力を感じ取っていた。

 顔は及第点だが、サインは赤点だった。柿谷が座右の銘の「継続は力なり」と名前を小さく書いた色紙を目にすると「ど真ん中にでっかく書け。自己主張しなきゃマウンドで大きく見えない」と指摘。約35分間懇談した柿田は「プロの心構えを教えていただいた。今日から大きく書く練習をします」と力を込めた。

 大阪まで出向いたのはもちろん即戦力と期待するから。中畑監督は「勝ち進めば生意気そうな顔になるもの。早くそうしなきゃいけないな。最低でも2ケタ(勝利)だね」とハイテンション。21歳の“花咲かじいさん”が満開の白星花を咲かせれば、来季の躍進が見えてくる。【佐竹実】