「K-1 WORLD GP 2015」(7月4日、東京・代々木第2体育館、日刊スポーツ新聞社後援)の、スーパーファイトでK-1 WORLD GP 65キロ初代王者ゲーオ・フェアテックスと対戦する左右田泰臣が23日、東京・三軒茶屋のK-1ジムシルバーウルフで公開練習を行った。

 いよいよゲーオとの再戦が目前まで迫ってきた左右田。本格的な追い込みを終えて「あとは心と体のバランスを仕上げていくだけ」という。公開練習もシャドーボクシングとミット打ちをそれぞれ1Rずつ、1つ1つの技を確認するような内容のものとなった。

 ゲーオとの再戦が決まって約2カ月、左右田は「サウスポー対策の練習と自分のレベルアップを目指した練習をやってきた」。4月大会で対戦した久保優太もゲーオと同じサウスポーだったため「前回とやることが変わることがない分、スムーズに練習をできた」。

 ロンドン五輪ボクシング日本代表の鈴木康弘や元UFCファイターの徳留一樹らともスパーリングを行い、来るべき決戦に備えてきた。「基本的に試合がない時でもボクシングジムや他のジムに出稽古に行かせてもらった。今回は大宮司(進)さんに自衛隊まで連れて行ってもらい、鈴木選手とスパーリングさせてもらった。いい勉強になった。レベルの高い選手とスパーリングすることで自分のレベルも上がった。徳留さんは週2回シルバーウルフに来ていて、普段からスパーリングさせてもらっている。(ゲーオ対策は)今回は自分の悪かったところを修正してきたので、そこをしっかりと出したい」。

 前回のゲーオとの対戦は1日3試合のワンデイトーナメントの決勝だったが、今回はお互い万全の状態で戦えるスーパーファイト1試合。左右田は前回を振り返り「いつも僕はリング上に感情を持ち込まないようにしているが、前回はそれが悪い方向に作用してしまった。ポイントを取られているとは分かっていたのに特に焦ることもなく、ただ単に時間が9分間過ぎた。悪い意味で淡々と試合をしてしまった」と戦う気持ちが作れなかったことを反省点に挙げた。

 だから、今回のゲーオ戦は「多少は感情を持ち込んでもいいんじゃないかなと思う」という。「今日、K-1オフィシャルサイトにアップされたゲーオのインタビューを読んだ。そこでゲーオは『K-1・65キロの王者は僕。誰が相手でも当たり前に勝たなければ意味がない』と言っていたが、1月に負けて、4月は欠場。チャンピオンの仕事ができていない」と左右田は憤る。

 「今回の試合が決まり、周りから『なんでタイトルマッチじゃないの』って言われることが多かった。でも、今回はスーパーファイトで試合をすることに意味があると思うようにしている」。「ベルトというものは、自分たちがやっていることにプライドや覚悟を持った選手たちが1番を目指すから価値がある。K-1にはそういうプライドや覚悟を持った選手たちが集まっているから、そのベルトに価値がある」。

 「K-1のチャンピオンは自分の存在感をアピールしながら、ベルトの価値を上げていかなければいけない。一般の人たちから見ても『K-1のチャンピオンは違う』と思われなきゃいけない。ただ競技性があるだけじゃなく、外に発信して団体とベルトの価値を高めていくものだ」。

 「そういう意味でゲーオはK-1チャンピオンの仕事ができていない。自覚もない。何をやっているのかな? って感じ。だから、僕がスーパーファイトでゲーオを倒してK-1のチャンピオンがどういうものかを証明する。そうすれば次は最高のシチュエーションで僕のタイトルマッチを組んでもらえると思う」。

 久保戦の前、新日本プロレスのオカダ・カズチカ&外道から挑戦権利証をプレゼントされた。左右田は「僕の試合の次の日(7月5日)が新日本プロレスの大阪城ホール大会で、そのメーンイベントでオカダ選手がIWGPチャンピオンのAJスタイルズとタイトルマッチで対戦する。前回は僕が権利証をいただいたので、今回は僕がゲーオに勝ってオカダ選手につなげたい。7月4日・5日はレインメーカー2DAYSにする」とオカダにエールを送った。

 左右田はゲーオへのリベンジを果たし、K-1のリングに興奮の雨を降らせることが出来るか?

 入場料金など詳細および問い合わせは、K-1=http://www.k-1wg.com/へ。