スーパーライト級の吉開右京(19=島袋)が3回2分21秒TKO勝利を飾り、最優秀賞に輝いた。技能賞はスーパーフライ級の福永亮次(30=宮田)、敢闘賞はスーパーフェザー級の粟田祐之(25=KG大和)が受賞した。

 ここまで4戦全勝(3KO)で駆け上がってきた沖縄生まれの吉開は、東日本殊勲賞の大野俊人(20=石川・立川)に対して終始優勢に試合を運んだ。スピードで上回ると、的確な左右のパンチをヒットさせていく。初回に右ストレートで大野の右の眉上をカットさせると、本来は頻繁に構えでスイッチも披露するところを「今日は安定していたので」と右構えのみで、追い詰めていく。「あわてている姿はみっともない」と冷静沈着に、なお勝負どころを逃さずに3回2分21秒に左フック一閃(いっせん)。大野を大の字でマットにはわせて、最優秀賞を呼び込んだ。

 中学校から高校1年生までは野球に打ち込んできた。「団体競技より個人競技の方があっている」とボクシングを志し、美里高2年の時にボクシングの同好会を立ち上げた。部員は2人で、いまも通う島袋ジムを拠点にして、練習に励んできた。6戦3敗の成績で終えて、プロデビューしたのは今年5月。将来が楽しみな逸材は「(具志堅)用高さんみたいになりたい」と郷里の英雄の名前を挙げた。