<プロボクシング:東洋太平洋スーパーフライ級王座決定戦12回戦>◇28日◇東京・後楽園ホール◇観衆1400人

 宮田ジムの「ポスト内藤大助」といわれるWBA世界スーパーフライ級12位粉川拓也(25)が東洋太平洋同級王座を獲得した。東洋太平洋同級1位ダニーロ・ペーニャ(29=フィリピン)と同級王座決定戦で対戦。激しい打ち合いとなり、偶然のバッティングでペーニャが右目上を負傷し流血。6回1分50秒で続行不可能と判断され、負傷判定で粉川が勝利した。粉川の戦績は17勝(10KO)1敗。

 「ポスト内藤大助」の粉川が本家の前で初ベルトを手にした。頭から突っ込んでくるサウスポーのペーニャに手を焼きつつ、6回負傷判定3-0で完勝した。先輩である元世界王者の内藤を「見習うところばかり。追いつきたいというか、ついて行きたい存在」と話す粉川を、テレビ解説で来場した内藤も「もっと上に行ける選手ですよ」と絶賛した。それでも粉川は「全然レベルが違います。間近でいちばん見ていますから。僕はまだまだ」と謙遜(けんそん)していた。