<究極戦士たち(1)-1>

 昨年に続く日本上陸となる米総合格闘技UFCの「UFC

 JAPAN

 2013」(さいたまスーパーアリーナ=日刊スポーツ新聞社後援)が3月3日に開催される。世界最高峰と言われる大舞台に立つ出場選手を追った「究極戦士たち」を連載する。UFC2連勝中と勢いに乗って今大会に臨む旧PRIDEライト級王者の五味隆典(34=久我山ラスカル)を紹介する。【取材・構成=藤中栄二】

 今大会はUFC参戦後、もっとも試合間隔が短い出番となった。昨年11月のマカオ大会でダンジグに判定勝ちした後、五味は約3カ月半後に控えた日本大会の出場を決めた。それは新たなチャレンジだった。

 五味

 今までUFCは1つ1つ勝つことが大切で、慎重に6カ月以上空けてきたけど、今回は思い切った。続けて試合をやった時みたいに3~4カ月。感覚が落ちる前にやりたかった。

 1年前。連敗で迎えた昨年の日本大会で、光岡に2回TKO勝ちし、ホームで再起を飾った。ダンジグ戦も勝って2連勝で迎えた今大会。9日後の日本大会で勝てば3連勝となる。ライト級王座の挑戦者に名前が挙がってもおかしくない。

 五味

 このワンチャンスで(タイトル挑戦まで)狙おうと思っている。どれだけ自分の力を出していけるか。試合間隔が空いていないので、気持ちは休まっていないけど、やらないといけないよね。

 対戦するディエゴ・サンチェスは選手発掘、育成のテレビ番組「The

 Ultimate

 Fighter」シーズン1のミドル級優勝者。この五味戦でウエルター級からライト級へ再び転向。米国でも人気、知名度が高く、実力も認められている。もちろん勝てばインパクトは大きい。

 五味

 そろそろ(ベルト奪取の)最後の勝負時だなと感じる。(修斗、PRIDEに続く)3本目のベルトを狙いたい。サンチェスはアグレッシブでどんどん前に出てくるし、かみ合うファイター。根性の勝負になると思う。

 現UFCライト級王者ベンソン・ヘンダーソンから「五味と試合できたら面白いし楽しみ」と将来的な対戦エールを送られた。

 五味

 まあ新旧(対決)だよね。彼を見ていると、かつての自分を見ているような気がする。22~23歳ぐらいの自分。今回は試合間隔が短いし「現役」という感じがする。常に試合があるとね。まだ格闘技の神様はオレを見放していないと思っている。

 「聖地」さいたまスーパーアリーナで、ヴァンダレイ・シウバら旧PRIDE勢と同じ舞台が用意された。自らのプライドを取り戻すため、五味は静かに戦いの刃を研いでいる。