<全日本:王道トーナメント優勝決定戦>◇23日◇愛知・名古屋国際会議場◇観衆607人
9月1日付で全日本プロレスと所属契約を結んだ曙(44)が、初開催の「王道トーナメント」を制した。決勝は潮崎豪(31)と対戦。17分40秒、今大会で初披露したヨコヅナインパクト(脳天くい打ち)を完璧に突き刺し、エビ固めで勝利をつかんだ。目標とする3冠ヘビー級王座獲得に向け、10月27日の東京・両国大会(両国国技館)での王者諏訪魔(36)への挑戦も決定的となった。
気力で戦い抜いた。優勝を決めた曙は、両手を突き上げ気持ちよさそうに声援に応えた。序盤は潮崎の強烈な逆水平などで流れをつかまれたが、210キロの体重を生かしたパワー勝負で徐々に逆転。荒い呼吸の中で、何度も「あーっ!」と気合を入れ直し、最後は必殺の脳天くい打ちで勝利を引き寄せた。「楽しかった。とにかく目の前の一番と思って一生懸命やった。本当に楽しかった」と充足感と勝利の余韻に浸った。
体はぼろぼろだった。8月31日に大仁田厚と行った電流爆破デスマッチで、腹部に重度のやけどを負っていた。ドクターストップがかかるほどの状況でも、所属選手として初めて挑む今シリーズに全てをかけた。「休場するわけにはいかない。言い訳もしたくない」。負けが許されないトーナメントの連戦で疲労も蓄積されていく過酷な状況でも、勝利のみを目指した。
「綱とり」にも王手をかけた。トーナメント制覇で、「実現させたい」と話していた東京・両国国技館での3冠王者諏訪魔への挑戦も決定的となった。「男として決めたことをやる。それが王道のすべて」。プロレスラー曙の勢いが止まらない。【奥山将志】
◆王道トーナメント
ヘビー級、ジュニアヘビー級が入り交じって行われる無差別級トーナメント。時間無制限1本勝負の完全決着ルール。今年初開催で、春のチャンピオンカーニバルと並び、秋のシングル最強決定戦として開催される。

