<プロボクシング:バンタム級4回戦>◇8日◇栃木県立県南体育館

 亀田兄弟の三男和毅(ともき=17)が国内デビュー戦をKOで飾った。「トモキ・エルメヒカニート・カメダ」のメキシコ風の新リングネームで登場。アドリアン・ラミレス(20=メキシコ)に2回1分33秒KO勝ちした。持ち前のスピードをいかし、最後は左ボディー連打でKOした。先月21日のメキシコでのプロデビュー戦に続く2連勝。

 前日計量で予告した20連打を出すまでもなかった。トモキは2回にラミレスをコーナーに追い詰め、左ボディー2発でダウンを奪うと、相手の戦意も喪失させた。「20連打するつもりだったのに。もっと長くやりたかったな」と物足りなそうに試合を振り返った。

 先月21日のメキシコでのプロデビュー戦に続くKO勝利。ラミレスは20歳のメキシコ人で、3戦3勝(2KO)の戦績だったが、和毅は有効打も一発ももらわなかった。防御を課題に挙げていただけに「相手の動きがよく見えた」と収穫を口にした。

 7日にアジア人初の4階級制覇王者パッキャオ(フィリピン)が約10キロの体重差を克服し、6階級制覇王者デラホーヤをKOした試合をテレビで見た。「大好きなボクサーや。体が小さいのにな。(自分の相手は)同じ階級の選手やから、行くしかないと思った」。一方、同じ17歳で1億円を稼いだプロゴルファーの石川遼についても「人気では勝てへん。でもオレはあいつに負けない。リングではオレの方が強いで」といい意味で刺激を受けていた。

 今後もメキシコに拠点を置きながら、長期的な視野で世界を狙う。リングネームをトモキ・エルメヒカニート・カメダとメキシコ風に変えたのも覚悟の証明。「現時点でも(3兄弟で)スピードは1番。将来的には全部、オレの方が強くなる」と胸を張った。【田口潤】