横綱白鵬(30=宮城野)と大関琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)の全勝の2人が連勝を10に伸ばし、11日目には結びの一番で直接対決する。今場所最初の大一番を、協会トップが展望した。

 これまでの圧倒的な優勝経験や優勝争いの差から、八角理事長(52=元横綱北勝海)は白鵬が精神的に優位に立っていることを強調。「白鵬は落ち着いている。『さあ、これからだ』という感じで、琴奨菊(の存在)は嫌な気もしていないでしょう。むしろ1敗の日馬富士の方かな」と話した。一方の琴奨菊の状態は「いっぱいいっぱいでしょう。白鵬に勝って(ようやく)優勝決定戦の権利を得る、ぐらいの感じでは。ということは(優勝には)白鵬に2回、勝たなければならないということ」と見通した。

 対白鵬には「懐の深さは今日(勝った相手)の鶴竜とは違う。粘り強く、間(ま)というか離れて取った方がいい」と琴奨菊サイドに立っての打開策を説いていた。