7月31日に急逝した元千代の富士の先代九重親方(本名・秋元貢)が眠る東京都墨田区の部屋には、3日も多くの弔問客が訪れた。

 「夏バンド」TUBEのボーカル前田亘輝(51)は「あこがれの先輩でした」と肩を落とした。

 昭和30年生まれの先代九重親方は、同年代のプロゴルファー倉本昌弘や歌手松山千春、元プロ野球巨人の江川卓氏らと「30年会」を開催し、前田はちょうど10歳下ということもあって「何度も部屋に呼んでいただいて、ちゃんこをごちそうになったり、かわいがっていただきました」という。

 親方が膵臓(すいぞう)がんを公表した昨年7月以降も「治った、治った」と話していて、最後に会った今年3月ごろも、様子はまったく変わっていなかったという。それだけに「驚いているのが正直です」と信じられなかった。

 亡き親方と対面して「飛び降りてきて『お前らしっかりしろよ』と今でも言われそうな、眠っているお顔をされていました。とにかく寂しいです」と悲しんだ。