大相撲夏巡業に参加中の白鵬(31=宮城野)、日馬富士(32=伊勢ケ浜)の両横綱が12日、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城・名取市の閖上地区で復興土俵入りを行った。

 震災時に閖上地区を襲った津波の最高到達点と同じ8・4メートルの慰霊碑「芽生えの塔」の前で献花式を行い、直後に土俵入り。集まった約1000の地元住民からは「よいしょ!」と力強い声が飛んだ。

 土俵入り後、日馬富士は「心を込めて、皆さんが笑顔で幸せいっぱいでいられるよう願って、精いっぱいさせていただきました」。震災直後から、当時は一人横綱として復興土俵入りを行ってきた白鵬は「早いもので(震災から)もう5年。今日、あらためて土俵入りできたのは意味があると思います。一生懸命やったという気持ちでいっぱい」と話した。地元住民から「ありがとう!」と感謝の声も送られ「あの言葉が一番、響きますからね」と神妙な面持ちで振り返った。