東前頭筆頭の千代の国(26=九重)が、横綱鶴竜(31=井筒)を破り初金星を挙げた。立ち合いで正面から真っ向勝負を挑み、鶴竜の当たりを冷静に見極めて、体を開きながら引き落とした。

 座布団が舞う光景を初めて土俵上で目にして「ちょっとゾクゾクしました。すごく鳥肌が立ちました。『勝ったんだー』『よっしゃー』って思って。うれしかったです」と興奮を抑えきれない様子だった。

 12年初場所で新入幕を果たすも、両膝半月板損傷などで三段目陥落を経験した苦労人は「前向きに頑張ってきて良かったです」としみじみと話した。