昨年10月に肝がんのため亡くなった俳優緒形拳さん(享年71)をしのぶ会が6日、都内のホテルで行われた。俳優奥田瑛二(58)が友人代表であいさつし、監督を務めた緒形さん主演映画「長い散歩」に続き、緒形さん主演作を企画していたことを明かした。「昨年の5~6月にクランクインする予定でした。でも、緒形さんから『もっと体を動かさない役にならないか』と言われて、延期していたんです」。映画の詳細については触れなかったが「緒形さんにピッタリの映画。ほかの人にやらせたくないから、あと10年ぐらいたったら、僕の主演でやります」と力を込めた。

 しのぶ会には、約650人が出席。映画会社やテレビ局の幹部、共演歴のある俳優が集まり、悲しみを新たにした。親族代表として、次男の俳優緒形直人(41)があいさつ。「父の役者としての心構えや準備、姿勢、そして(やり残した仕事があるという)無念な思いを、僕たち兄弟の中に生かし続けたい」と話した。

 緒形さんがほほ笑む遺影の周囲には、大草原をイメージして花々が敷き詰められた。祭壇の左手には、「演者の鬼にならむ」や「不惜身命」など、緒形さんの書道作品が並び、右手には旭日小綬章などの賞状やトロフィー、使用していたメガネや台本、ファンから寄せられた手紙やメール約300通が添えられた。場内には、芸歴をまとめた年表や各作品のカット写真、映画作品のポスターが展示された。