◆ルパン三世(日)

 アニメの実写で、おもろかった例は少ない。そらそうや。アニメの世界観は絶対やからね。ましてモノがルパンとなれば…。ルパンの声が山田康雄さんから栗田貫一に替わった時でさえ、声似てるのに、めっちゃ違和感あったもんね。

 秘宝「クリムゾン・ハート」を巡り、アジアの闇社会の首領が、かつての怪盗ルパンの相棒で盗賊団ワークスのリーダーを暗殺する。ルパン三世(小栗旬)はワークスのメンバーで、リーダーの遺志を継ぎ、次元大介(玉山鉄二)石川五エ門(綾野剛)峰不二子(黒木メイサ)とともにお宝奪還に挑む-。

 小栗はたいしたもんや。「お、ルパンやん」と思った。声はもともと似てるかもしれんが、微妙なイントネーションも“完コピ”してる。目つきもイケてる。顔、姿形を求めて、体重を8キロ絞った根性もすごいがな。嫁さんの山田優がCA役で絡んだんは笑ったけど。“玉山次元”も、ええ。“黒木不二子”も胸の谷間を見せて頑張っとった。

 スタッフも大健闘や。あのテーマ曲やBGMが、しがらみで使えんかったらしい。せやのに、いかにもルパン三世っぽいアレンジの曲が流れてた。やるな~。【加藤裕一】

(このコラムの更新は毎週日曜日です)