宝塚歌劇団宙組の全国ツアー「メランコリック・ジゴロ」「シトラスの風3」が10日、大阪・梅田芸術劇場で開幕した。

 今年2月、同組トップに就いた朝夏(あさか)まなとが主演。93年に花組の安寿ミラ主演で初演された芝居は、1920年代の欧州を舞台に、若者たちが一獲千金をたくらむ青春劇。コメディータッチのミュージカルで、5月に星組から移ってきた真風涼帆(まかぜ・すずほ)を相棒とし、陽気なジゴロを演じた。

 ショー「シトラスの風3」は、98年の宙組誕生時に「シトラスの風」として上演。宙組の代名詞的なショーでもあり、朝夏にとっては、トップ就任3作目で初の2本立てとなった。

 初日を無事に終え、朝夏は「心温まるお芝居と、宙組の代名詞と言っても過言ではないシトラスの風で、全国ツアーを回らせていただき、幸せです」とあいさつ。笑いどころの多い芝居には「あ、こんなところで皆さま、笑うんだって新鮮な感じでした。皆さまと一緒に舞台を作っていると思います」。実際に客前で上演し終えた素直な感想も口にした。

 ツアーは11、12日も同劇場で公演。11月8日の北海道・ニトリ文化ホールまで全国15カ所を回る。